国内未公開の低予算映画
この映画は、いわゆるインディーズ作品です。
2023年頃、IMDbを見ているとやたらとおすすめに出てきたのが、この『Craving』でした。
当然、国内では劇場公開どころか円盤のリリースすらありません。しかし、Amazonで輸入盤が販売されているため、入手自体はそれほど難しくありません。
タイトルの意味は「渇望」や「(薬物中毒者の)渇き」で、一言で内容をよく表しています。
非CG怪物の造形がなかなか素晴らしい
物語は、とある酒場に薬物中毒者の集団がなだれ込んでくるところから始まります。
その集団は酒場を占拠して籠城し、さらに彼らを追ってくる別の集団が、外から酒場を取り囲みます。
実はこの薬物集団の中には、ドラッグ(ヘロイン)が切れると怪物に変貌する男が1人混じっていました。
外の連中はその男の引き渡しを要求しますが、薬物中毒者たちはそれに応じません。
やがて薬が切れた男はクリーチャー化し、自分の仲間を含め、酒場内の人間を次々に殺し始めます。
とまあ、こんな感じのストーリーで、物語はほぼ酒場の内部だけで完結します。
典型的な低予算映画です。
しかし、登場する怪物は80年代ホラーを思わせる良い造形で、さらにCGを使わない実物特撮(アニマトロニクス)で撮られているため、かなり見応えがあります。
この怪物見たさに鑑賞したと言っても、あながち間違いではありません。
ストーリーは難解
映画中には過去の回想が頻繁に挟まれ、設定的な解説もほぼセリフのみ。
しかも字幕は英語のみで、スラングも多いため、ストーリーの細部を理解するのはかなり大変です。
ただ、映像を追いながら、分からない単語や言い回しを翻訳頼りで補完していけば、それなりには内容を把握できます。
所詮、映像的インパクトが重要なホラー映画ですから、ストーリーは半分くらい理解できれば上等でしょう。
これも英語版のみですが、wikiに書かれているあらすじなどを読んで補完すれば、特に困ることはありません。
一応、感染系の怪物です
オマケ的な設定ですが、怪物に爪で引っかかれると、なぜか感染し、その人も怪物化してしまいます。
ゾンビ物のように徐々に変化するのではなく、命の危険を感じたときなどに、いきなり変身します。
一度怪物化しても、人間に戻れるようです。
ただし、自分の意思で変身を制御できるわけではなく、怪物化すると暴れて周囲の人間を殺しまくります。
その状態を抑え、人間の姿を保つために、ドラッグが必要になるようです。
これ、あれですね。
別の監督が続編を作ったら、ダークヒーローものになりそうな設定です。
もっとも、続編が作られる可能性は、限りなく低いでしょう。
酒場の床が汚いのが気になる
酒場の床には、白っぽい、猫のトイレ砂のような、オガクズのようなものが大量に散らばっています。
一応、屋内のはずなのに、なぜそんなものが床一面にあるのか、不思議で仕方ありませんでした。
鑑賞中、とにかくそこが気になります。
単に掃除していないのか、それとも意図的に何かを撒いている酒場なのか……。
ストーリーとは関係のない、その点ばかりが気になって仕方ありませんでした。
酒場、怪物でこの映画を検索すると
鑑賞後、タイトルを忘れてしまい、「酒場」「怪物」「ホラー」などのワードで検索したところ……
まあ、ホラー映画好きならお察しの通り、『ザ・フィースト/Feast』しか出てきませんでした。
予想はついていましたけどね。
映画の評価は独断と偏見で
かなり好みの雰囲気の作品だったので、「悪い・普通・良い」の三段階評価なら、今回は「良い」を付けておきます。
完全に個人の趣味ですが、ストーリーの分かりにくさを差し引いても、十分に楽しめる作品だと思います。
