『レイクマンゴー/Lake Mungo』(オーストラリア2008)鑑賞後記録|モキュメンタリー・ホラー?

2026年1月5日月曜日

モキュメンタリー 映画鑑賞後記録

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面白い作品と聞いて観たら奇妙な作品だった

 Filmarksでの評価が良さげだったので、ネタバレ内容は全く知らず、POVだからきっとホラー映画だろうくらいの憶測で、詳細なジャンルすら不明の状態で鑑賞しました。
 そしたらPOVではなく、モキュメンタリー形式ファウンドフッテージ作品だった。

 この映画には『アリス・パーマーの最期の3日間』と言う副題がついている。
 よって、恐らく主人公はアリスなのだろう。
 物語は、彼女が湖で泳いでいて行方不明になるところから始まる。
 警察による捜索があり、やがて彼女は溺死した遺体として発見される。

 アリスの死後に、残された家族、パーマー家の人間たちは、死んだ娘の気配を家の中で感じてしまう。
 それに関してインタビュー形式でパーマー家や、一家と関わりがある人間たちが語るというのが、おおよその内容。

 最初もしかしたら、身内の一人を失った家族の立ち直る過程をドラマとして描いた映画かとも思ったが、しかしちゃんとしたオカルト演出もしっかり用意されている。でも、ひと言でホラーと括るにはあまりにも風変わりな作品だった。

娘を失った喪失感で母親が病む

 本当に突然に訪れたアリスの死を受け容れられず、アリスの母親は精神的に病んでしまう。
 それで色々あって母親は霊能者的な人間に相談し、カウンセリングを受ける。
 霊能者はなにか感じることがあるといい、パーマー家でアリスの降霊を試した。
 するとアリスの霊は降りてこなかったが、その様子を撮った映像を後で確認したら、なんとアリスの姿がはっきり映っていた。

 まさに心霊特番の再現フィルムのようなありふれた展開です。好きですね、お約束を守ったこう言うの。
 このシーン、観ていてかなりゾクッとしました。

 もちろん実際の生放送の心霊特番では、まず起こり得ない現象だが、実録風に作られたモキュメンタリーなので、この辺の演出がとてもうまいと思った。


だがアリスの霊の実在証明は二転三転する

 物語が進むに連れて事態は一転する。
 観ていて、おおっと反応してしまったカメラ映像に映ったアリスの霊。
 しかし、実はそれが弟による偽造だったことが判明する。
 これには思わず、ええっと声が出た。

 先ほどいいオカルト演出だと、感心して程なく、作中で実はそれはインチキでしたと明かされるとは割と予想外だった。
 超自然的、オカルト的なホラーが好きな自分としては、もしかしてこれ、やっぱりただの人間ドラマなのかと再びがっかりする。

 しかし、それは全くの杞憂でした。
 そのまま映画を観続けると、その先では心霊映像とはまた別の、奇っ怪奇妙な超自然的な展開が待っていた。

オカルト展開を一度否定してから再びぶっ込んでくる巧みな演出

 この映画、オカルトじゃないんですよ、と一度は思わせておいて、その後に、それも最後の最期で、それまでのインチキだった心霊映像よりも数段上のインパクトのある演出が用意されていた。

 でも、そこに至るまでに、なんだそれ? これいるのか? というような生臭い変なエピソードが挟まっていたりする。
 なので、ラストで、心霊写真特集でよくある「おわかりだろか、拡大するとここに――」
 そんなノリの演出で「あっ、やっぱりオカルトだったんだ」と再認識されられる部分で、なんとも奇妙な映画だな、という印象が余計に強く植え付けられた。
 

 これが制作者の狙いだったとすれば、少なくとも私に対しては大成功である。


なかなか良かったが途中で少し飽きた

 演出や映像、ましてやスケアクロウで驚かすような類の映画ではない。
 そして、特に怖いとか、家族愛に感動させられるということもない。
 ジャンルとしてはホラーの分類で良いのだろうが、ホラーと言うにはかなりおとなしめな内容です。

 POVではなくモキュメンタリーで、他に類似作品が見付からないタイプの独特の雰囲気の映画でした。
 観て時間を無駄にしたと感じはしないが、すごく良かったとは言い難い、そんな作品です。
 まあそれなりに楽しめましたけれど。

 そして、ラストがよく分からないまま、はっきり分からそうともせずに、なんかモヤモヤした切ない感じで終わるのは悪くなかったです。

 評価を「悪い・普通・良い」で付けるとしたら、中盤あたりの話に起伏の少ない部分が長く退屈だったので、普通でしょうか。

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